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父が謝罪…知人語る水原容疑者“空白の23日間”スタバでも偽名使用か? 37枚の訴状で浮かんだ“裏切りの一部始終”

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だが、年が明けると、状況は悪化していく。

(2022年1月2日頃の水原容疑者と胴元のやりとり・起訴状による)
「私のアカウントは再起動できるのか。すべて負けてしまった」
「5万、バンプした」

 

「バンプ」とは違法賭博の隠語で、信用で賭けられる上限の金額を引き上げること。

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(2022年1月15日頃の水原容疑者のメッセージ・起訴状による)
「くそっ全部負けた。5万、バンプできないか。もし負けたらしばらくはこれで最後になる」

膨れ上がる借金。送金がうまくいかなかった際には、大谷選手本人になりすまし、胴元への送金を許可するよう銀行員をだまそうとしたという。また、大谷選手の口座のオンライン取引が凍結された時にも、再び大谷選手になりすまし、経歴やセキュリティ用の質問にも答え、取引を再開させた。

米連邦検察(4月11日の会見):
本件では、大谷氏は被害者です。

こうして、知らない間に、窃盗の被害者となっていった大谷選手。そして水原容疑者は……。

(2022年3月の水原容疑者のメッセージ・起訴状による)
「とにかく少しだけバンプしてくれないか?」

掛け金の上限を上げるよう要求。胴元からは「イッピー」とニックネームで呼ばれるほど、近い関係になっていた。3月に行われたキャンプの映像には、大谷選手の金を使い込んでいながら、相棒としてピタリと寄り添う水原容疑者の姿があったが、この頃、水原容疑者の借金はすでに1億5000万円に上っていたという。

それでも……。

(2022年11月の水原容疑者のメッセージ・起訴状による)
「スポーツ賭博って苦手なんだよね(笑)よかったらまたバンプしてくれない?知ってると思うけど、支払いについては心配する必要ないよ!」
「最後のお願い、もう20万ドルの限度額引き上げてくれるかな?アメリカに帰ったら返済するから、ママに誓って、これが最後だから。」

だが、これが最後…とはいかなかった。

2023年6月、15本のホームランを打ち、絶好調だった大谷選手。水原容疑者も傍らで笑顔を見せていた。しかし、その裏で……。